SR系が「発電・回生」できるようなったということは、SRモータもサーボモータ化できることを意味します。
サーボ機構とは物体の位置、方位、姿勢などを制御量として、目標値に追従するように自動で作動する仕組みのことで、工作機械、ファクトリーオートメーションやロボット分野では欠かせない技術となっています。
これをすべてSR系としインターフェースをPWMによるデジタル制御に統一すべきと考えています。
◎コンプレッサー関連について
1空調について
空調システムに関してですが、エアコンは熱交換器と送風の2系統によって機能します。
つまり、コンプレッサーとモータです。
これらもインバーターによるアナログ制御からSR系のデジタル制御に置き換えることによって更なる省エネ化が進みます。
2電動ターボチャージャーについて
少し話は飛びますが、5年ほど前、フランスの自動車部品メーカーのヴァレオ社が電動ターボチャージャーをSRモータによって製品化に成功し、アウディの最高機種に搭載され市販され話題となりました。
電動ターボチャージャーとは言ってみればコンプレッサーの「お化け」のようなものです。
したがって、ガソリン車、ディーゼルエンジン車においても電装用のものは価格の安いSRMG、高性能を必要とする、電動ターボチャージャー、セルモータ、ダイナモ等、電気自動車の駆動用はもちろんのことHBSRMGにし、インターフェースをデジタル制御で統一できれば画期的なこととなります。
3ジェットエンジンについて
次にジェットエンジンについてです。
ジェットエンジンは圧縮機、燃焼室、タービンで構成されます。
圧縮機はコンプレッサーのことです。
遠心式のものと軸流式のものがあり、両方を併用するものもあります。
圧縮比の大きさが比例して出力(推進力)も大きくなります。(燃焼を行う時点の圧力が高いほど取り出せる仕事量は増大する。初期のジェットエンジンの圧縮率は大気圧の数倍という小さいものであったが、F-15に搭載されているF100では約30倍、ボーイング777に搭載されているGE90では約40倍という高圧を生み出している。)
タービンからの排気によってタービンブレードを回して推進力としますが、推進力として使われる排気量は1/3から1/4で、2/3から3/4は圧縮機に回して使われます。
電動ターボチャージャーのSRによる成功はHBSRMGにすれば更なる性能向上できることを意味します。
ジェットエンジンの圧縮機は何段か重ねた構造になっているので、このうち1段でも電動ターボにすれば、その分排気を推進力に回せます。
そして、航空機の舵の制御のための主翼、尾翼のフラップなどもSRモータにすれば、すべての制御(推進力も含め)を同じインターフェースに統一することができます。
航空機において舵の機能を有する主翼、尾翼等のフラップは、コンプレッサーによる油圧で駆動されています。
コンプレッサーは内臓のモータを随時回しっぱなしにしていなければならなく電力消費量が大きくなってしまいます。
フラップもHBSRMGで駆動することができますと、駆動するときだけ電気を入力すればよくなりますので、大幅な電力消費量の削減につながります。
また、「回生・発電」機能によりさらに無駄を省くことができるようになります。
航空機のエンジンを始動させるには、始動機を使用して圧縮機を外部から機械的に回転させ、燃料と空気を燃焼室に送り込み、そこで燃料と空気の混合気に点火して燃焼させた後に、エンジンが自立運転できるアイドリング速度まで圧縮機を回転させる必要があるため、航空機の離陸には時間がかかっています
そのため、地上の設備からの高圧の圧縮空気を供給する場合では、それを作り出すコンプレッサーは起動車に搭載されており、必要に応じて航空機に横付けし起動後は撤収するというようなことをしています。
圧縮機の一部を電動ターボにすれば、始動機の機能もはたせますので、離陸に要する時間の短縮になりますし、「発電・回生」できることにより、ダイナモ、セルモータの機能もはたすことができるようになります。
4油圧について
航空機における舵の機能であるフラップと同様に工場においてもモータのトルク不足のためやむを得ずコンプレッサーによる油圧を動力源として使用している例としては、自動車工場等のラインにおける溶接ロボットが挙げられます。
ロボットの関節部分の駆動には油圧を使うのが主流です。
近年スクリュー式のリニアアクチュエータが注目されていますが、油圧式に比べるとまだ若干のトルク不足は否めません。
イメージとしては腕の関節の内側にヒンジ蝶番のように取り付けます。
HBSRMGはこのスクリュー式のリニアアクチュエータには最適でして、油圧を凌ぐトルクと駆動性能、位置決め等の性能向上が可能となります。
したがって、工場においてもコンプレッサーそのものの性能アップも可能ですし、やむを得ず油圧を使っている部分をHBSRMGに置き換えることによって駆動時のみ電気を入力すればよいのですから、大幅な電力消費量の削減となり、ダイレクトドライブによるデジタル制御
により部品点数の削減はもちろんのこと高精度の制御が可能となります。
0 件のコメント:
コメントを投稿