2014年10月28日火曜日

岩上氏による板垣先生のインタビューから④新市民革命

今年、マレーシア航空機は2度にわたって大事件に遭遇しました。
3月8日マレーシア航空370便はインド洋で消息をたち、7月17日マレーシア航空17便はウクライナ上空にて撃墜されました。

370便は今だ行方不明ですが、インド洋上のイギリス領ディエゴガルシア島にある米軍基地に格納されたとされる未確認情報が指摘されています。
17便についても、今だ墜落原因も不明のままで未解決となっています。

マレーシアという国はイスラム教を国教としています。
マハティール元首相は依然として、影響力を持っています。
マハティールの反イスラエル、反欧米白人主義は有名ですが、アメリカのイラク、アフガニスタン紛争に激しく抗議し、イスラエルのガザへの虐殺に対しても激しく非難している最中、この二つの航空機事件は発生しているのです。

マレーシア政府は要人をパレスチナに派遣し、ヨルダン川西岸のファタハとガザのハマスが仲たがいしているのを、イスラム共同体(ウンマ)の仲間として、喧嘩している場合ではないと仲介の労をとっていた時期と重なっているのです。

シンガポールはマレーシアから分離独立しましたが、今ではイスラエルの前線基地となっているというのが、板垣先生の見立てであり、驚きを禁じ得ませんでした。


前線基地とは言っても情報戦でしょうからモサド(イスラエルの諜報機関)の拠点ということでしょう。
これは隣国の対マレーシアはもちろんのこと、中国、ひいては日本もその範疇に入るはずです。

マハティールの「ルックイースト政策」は日本を見習えというもので、たいへん親日です。
マハティールの情報発信力は、東南アジアのイスラム教徒はもちろんのこと、中国に散在する回族及び新疆ウイグル自治区への影響も必至でしょうし、チベットにも飛び火するかもしれません。
中国に混乱が生じるようなことがあれば、尖閣の問題を抱える日本に対しても影響は必至となるわけです。
沖縄の米軍基地問題も言わずもがなでしょう。

マレーシア航空17便が撃墜された7月17日は旧約聖書のノアの方舟の物語で人類が再出発した日です。

前日のハマス側からイスラエルに対しての停戦条件の提案は、封鎖を解除してほしいという「当たり前の生活の要求」だったのですが、翌17日、17便が撃墜され、停戦案を踏みにじるかのように、イスラエル地上軍によるガザへの侵攻がなされたのです。

旧約聖書はユダヤ、キリスト、イスラムの原典です。
ノアの方舟の物語にあるような教えに逆行するような悪行は、なにか深い意味が隠されているように思えます。
17便と17日という同じ数字なのも不気味です。

余談になりますが、7月17日は日本では祇園祭りの日です。
パレスチナのエルサレムのある地を意味するシオン(Zion)は英語読みではズィオンで、これがギオンに転化したようです。
このことについては後々触れたいと思いますが、長い歴史のなかで、日本とパレスチナは深い繋がりがあったようです。

板垣先生はイスラム国(ISIS)には、あまり好意的ではないようですが、カリフ制というものには注意を喚起されています。

ガザに端を発したインティファーダという民衆蜂起は非暴力の抵抗運動として中東から、アフリカ、アジアへと波及するであろうと指摘されています。
これを新市民革命(ムワーティン革命)と呼んでいます。

インティファーダが波及するにあたっては、イスラム民衆のカリフ制への憧れともいうべき大義が土壌となりうるであろうとのことです。
マハティールも率先して東南アジアにおいてその影響力を行使するものと思われます。

板垣先生は結論として、白人による欧米列強主義は断末魔を迎えるであろうと予言されています。
世界経済学的には、シオニストは自己破産プロジェクトを進行中と断じています。

シオニストはその武力、財力の影響力により、なにをしても免責されるという立場を維持できてきましたが、ホロコーストによる自己の正当化が虚構であったことが、白日のもとにさらされるにおよび、免責される根拠を失い、自己破産へと自暴自棄にならざるを得ないことは、本人たちが一番よくわかっているはずとのことです。


ムワーティン革命が成就するときが来るとすれば、それはイスラエルの民衆が過去の呪縛から解放され、自らパレスチナ難民を迎え入れ、また共存共栄できる日がくることなのであろうと思います。

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