2014年10月27日月曜日

岩上氏による板垣先生のインタビューから②引用文

シオニストの入植以前のパレスチナはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の人たちが争うことなく共存共栄していました。

以下、岩上氏による板垣先生のインタビュー
を少し長くなりますが引用します。

「中東の問題は、中東だけに限定して考えることはできません。米国の問題であり、かつ、ロシアの問題でもあります。イスラームについても同様です。ですから、中東のことを考えるということは、世界中の国際関係を考えることにつながります。」

「日本の近代の歴史は、ずっと世界戦争のなかにありました。まず問題となるのは、クリミア戦争です。これはちょうど、幕末から明治維新の時期にあたります。」
「クリミア戦争がどうして起きたかというと、パレスチナのベツレヘム生誕教会による聖地管理問題がきっかけです。各教会のバックには、ロシアとかフランスとか、列強がついているわけですね。日本はそういう世界情勢の中に置かれていたわけですね。」
「日露戦争の背後には、露仏協商があったことを忘れてはいけません。バルチック艦隊が迂回する際の燃料の提供はフランスが担っていました。日本も日英同盟があったからこそ戦争を戦えたのです。」

「現在のイスラエルは、ガザ侵攻を『自衛』だと言っていますが、ガザの市民を確信犯的に標的にしています。ガザ侵攻は、自衛権と抵抗権の戦いだと言えます。」
「元来の米国は、大英帝国に対する抵抗権によって成立したものです。今の米国人はそのことを忘れていまっているようですが」

「国連憲章には、日本の敵国条項がいまだに残っています。国連憲章の改正のためには加盟国の3分の2が賛成し、安保理を含む国が批准しなければなりません。日本が戦争の歴史を反省する姿勢を見せなければ、敵国条項の削除はないでしょう。」
「日本は、敵国条項の削除よりも、常任理事国入りを優先的に目指しています。さらに現在の安倍政権は、国連加盟国から疑念の目を持って見られています。靖国神社に首相が公式参拝するということは、そういうことです。」

「1933年にナチスが政権を握ったところから、ユダヤ人パレスチナ植民が始まりました。ロシア帝政期を上回るものです。」
「ナチズムなしには、今のイスラエルという国はあり得ません。シオニズムの運動は、ナチスと協力関係にあったと言えます。放っておいて、ユダヤ人がパレスチナに移っていくわけではないので、シオニズムは差別や迫害の力を利用したのです。」

「今、中東で台頭しているISISの思想とは、サンレモ会議を乗り越えようというものです。サンレモ会議とは、第一次大戦後、中東における英仏の勢力圏分割を規定したものです。今、こういう国分けのシステムを乗り越えようとしているのがISIS」
「ですから、中東では国境が消えてしまうかもしれません。中東から始まり、世界全体に『消える国』が波及していくかもしれません。また、米国を始めとする覇権国が衰えています」

「ハマスの側から、7月16日から停戦条件の提案がなされています。しかし、そのことは報道されていません。日本を含め欧米のメディアはこのことを流しません。」
「もう一つマレーシアのナジーブ首相の7月22日の声明が報道されたのでしょうか。マレーシアは航空機墜落直後から外相らがウクライナに行き、墜落地指導者のボロダイと会ってブラックボックスの回収や遺体の収取などを行いました。」
「第三者機関によって調査をすると、ナジーブ首相は声明で発表したわけです。しかし、主要メディアはオランダ政府の声明や米国の声明ばかりを報じています。しかし調査団の段取りを取ったのは、マレーシアとウクライナ東部のボロダイなのです、」
「欧米のメディアは、あたかもウクライナ東部の親ロシア派が妨害しているかのようなキャンペーンを張っています。そのことは全く報じられていません。」
「ウクライナ危機とガザ侵攻は、同時並行の事態です。マレーシア航空が墜落したのが7月17日17時15分頃で、イスラエル地上軍侵攻が7月17日22時頃です。この同時多発性に注目する必要があります。」

「2月のユーロマイダンでの騒擾では、元IDF(イスラエル国防軍)の青ヘル隊が暗躍しました。しかも、彼らはネオナチとくっついています。」
「ウクライナのユダヤ人が関わっていると考えることができるわけです。」

「17世紀にオスマン帝国の中で偽予言者が登場し、ユダヤ教的な週末論を唱えます。これはヨーロッパ中に大きな影響を与えるんですね。そして、この運動の中心がガザなんです。さらにこれと英国のピューリタン革命もつながってきます。」
「この偽メシアは、途中からイスラム教に改宗しちゃったりします。この影響が現代に残っているのがウクライナなんです。18世紀、ヤコブ・フランクというウクライナのユダヤ教徒がシャバダイ派運動を展開します。」
「彼はさらにキリスト教に改宗します。これが、ヨーロッパにおけるユダヤ人のキリスト教回収モデルになるんです。ですから、ウクライナの歴史は、辿っていけばガザにつながるんですよね」


以上、板垣先生のインタビューからの引用です。

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