2012年9月20日木曜日

ものづくりの現場から

ものづくりにおける発明のための研究開発とは、付加価値のある新しいものを作るということにあります。
コスト削減だけを目的としたものは単なる改良、改善(この積み重ねが大事なことは言うまでもありませんが)にすぎません。
コスト競争だけでは到底韓国、中国にかないません。

日本はものづくりでは負けないという自負があったものですが、今は昔です。
日本人は進取の気性、新しいものにチャレンジする意欲を失っているように思います。
私は仕事上韓国、中国、台湾のメーカー等と関わりがありますので、特に韓国との自分の体験に基づいてお話したいと思います。

まず言えることは圧倒的なスピード感の違いです。
開発を進めるにあたってその意思決定のシステム?が違います。
韓国ではプロジェクトを立ち上げるとそのプロジェクトリーダーに全責任を持たせます。つまり失敗すれば会社をクビになるのです。当然本人は必死にならざるを得ません。

それに対して日本はどうかというと会議ばかりしていてなかなか進みません。
どこもそうだとはもちろん言いませんが、どうも責任の所在を明確にすることをあいまいにしているように思えます。誰も責任を取らないようにするにはどうしたらよいか話し合っているように聞こえるのです。

日本も高度経済成長期では、欧米に追い付け追い越せで今の韓国と同じだったはずです。
私が携わっているモーター業界は製造業のなかでも超保守的なところでして、成長分野でもあります。
儲かったいるからなのでしょうか、旧態依然としています。

日本は小型モーターでは世界でダントツのシェアを誇っていたのですが、中国、台湾、韓国の台頭でその地位も危ぶまれています。
モーターというものは言ってみればローテクの最たるものでして、理工系の学校では最初のイロハとして勉強します。








 


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